築40年以上の建物。25年位前から少し雨漏れがしていました。最近になって雨漏れの箇所が
ひどいので慌てて電話しました。死ぬまでこの家に住んでいたいので何とか直して下さい。とのお話でした。
下の写真は台所ガス代の上です。お客様に聞いたところ、南風の台風の時が一番ひどいとの事でした。
奥様も料理しながら雨漏れしてくると大変惨めな気持ちになります。との言葉でした。
この言葉を聞いて、何とか原因を探り直して上げなければと思いました。
下の写真は台所の隣にあるダイニングの天井です。
やはり東南の風が吹いた時の雨で雨漏れするとの事でした。
下のテーブルで食事をしている時に雨漏れに見舞われるのは本当に嫌な事でした。との事。
下の写真はダイニングの隣の部屋の居間の天井です。
薄っすらですが雨が浸みている跡が見受けられます。
下に流れ落ちてこなくても、やはり長い目で見て不安です。
何人かの業者さんに見て頂いたのですが誰も原因を見つける事が出来ませんでした。
早く原因を見つけて直さなければと思っていた矢先、岸田工業さんの評判を聞きお電話させていただきました。との事。
先ず初めに台所のガステーブルの上の雨漏れですが、出窓上のサッシと判明しました。
原因はこの当時のサッシの出来具合に有ります。この建物の新築当時のサッシは現在のサッシと違い雨漏れ対策に対する完璧な出来具合のサッシでは有りませんでした。言いかえるならば発展途上のサッシでありました。今までに雨漏れ対策に関する改良に改良を加えて現在のサッシになったのです。
加えて日本は地震大国です、お客さまの建物はモルタルの外壁です。経年劣化によりひび割れが生じて来ます。特にサッシと外壁との取り合い部分は亀裂と剥がれが生じます。そこから雨水が侵入し、強い風と雨で雨漏れします。
台所上の二階サッシの上側と側面にコーキングを施し侵入を防ぎました。
サッシ戸袋側面の下部に小さな亀裂と穴が有りました。
そこの部分と下側にコーキングを施し雨水の侵入を止めました。
南側の壁面からの雨水の侵入によるものと判断し。
南側のベランダの床を取り外しました。
ベランダの床を取り外ししたので全体が良く確認出来るようになりました。
特に屋根と壁の取り合い部とサッシの下端部分です。
お客様の建物は入隅部分がムリをしてサッシが取り付けられていました。前段の説明でも有りました様に、長い間の経年劣化と地震による影響で隙間が生じていました。
少し強い東南の風雨には雨水が侵入してしまいます。
対策として入隅部分を上から下までコーキングを厚く施しました。
さて今回の雨漏れの原因で大変重要な事が解りました。
今回の雨漏れは新築時の施工ミスが大きな原因で有った事でした。
解りやすく説明しますので見て下さい。
写真の右側の赤い物は、瓦です。事もあろうに捨て谷上の瓦全部と軒先部分の瓦が壁に入り込んでいました。しかも壁に入り込んだ部分が水平で差し込まっています。
40年以上経過している建物です。長い間の経年劣化と地震による影響で隙間が生じています。
従って少し強い風雨で壁の中に雨水が侵入し建物の中へと流れ落ちていったのです。
当時、この建物を建築した施工会社の大きな施工ミスです。
直ぐに軒先瓦の壁部分をグラインダーで切り取り写真の様に剥がし大きく隙間を作りました。
壁の奥に入っている捨て谷部分の軒先を外側に曲げ、中に入った雨水を外側に排出出来るように細工施工しました。そして壁の内側には雨水が染み込まないようにコーキングを施し雨水の侵入を止めました。
写真だけでは解り難いと思いますが説明文から想像してください。
施工後10日ぐらいで一晩中続いた強い風雨が有りました。直ぐにお客様の家に点検に参りました。
お客様の顔を見た途端、お客様は大変嬉しがり「どこも雨漏れしていません。本当に有難うございました」とお礼を言われました。
「今は、頭にいつも引っ掛かていた悩みがとれスッキリした気分です。今夜は酒を飲みます。」との嬉しい言葉でした。
私たちはお客様の嬉しい笑顔が何よりの明日への励みとなります。
逆にお客様から、やる気を貰いました。
(工事を終えて)
今回の雨漏れ補修工事はいろいろな要素が混じりあった原因でした。
しかし3番目の雨漏れの原因はなかなか許しがたいものです。なぜならば原因が人災だからです。
この建築を請け負った工務店もそこに頼まれて施工した各職人も勉強が足りません。特に雨廻りを担当する建築板金屋さんです。捨て谷の上の上り瓦に雨押えが施工されておりませんでした。
また、この事を責任者である工務店も見過ごしていたのです。建物はただ作れば良いというものでは有りません。そこに長く住んでいく人たちの身になって作るものです。
この事を身に染みて感じて仕事に取り組んでいたら雨漏れはしなかったでしょう。
お客様の立場になって作業しているかどうかなのです。
今回の仕事で(有)岸田工業も原点に立ち返るチャンスを頂きました。
これからも初心を忘れずに励んで参ります。
どんな些細な事でも結構です。建物でお悩みの事があればお電話下さい。
お客様にとって必ず良い方法を提案させていただきます。
現調費、見積もりは無料です。安心してご連絡下さい。
お待ちしています。
(最後に)
必ず技能士の資格を有している職人さんかそうでないか確かめて以来してください。
技能士の資格を有している職人は、最低限の知識を持っています。あとはどれだけ経験を積んだかです。